おさしづは宝  刻限中心編・明治二十年

 

明治二十年三月四日(陰暦二月十日)
刻限

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何も分からん、分からん中より一寸始め掛ける。さあ何を聞くやら何を見るやら分からん。何を聞いても見ても、一寸も心に掛けるやない。皆神の働き。よう聞き分けるがよい。

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(この世の元始まりの原因や差し迫った世界の現実は何も分からん、人間の力ではどうする事も出来ない未来や、世界治まる天の道理も全く分からん中より、一寸やそっとでは無い真実誠の世界救けの道を始め掛けるで。

さあこの世を創め掛けた元の神が、二度と狂う事の無い一列ろくぢの世界を拵える為にする事ばかりやから、何を聞くやら何を見るやら分からんで。

何を聞いても見ても皆神が、確かな先々を見抜いてする事ばかりやから一寸も心に掛けるやないで。

どんな事が有っても、皆真実誠の神の働きである。

どのような事も先々を救けたいばかりの真実誠の神の働きであるという事を、よう聞き分けるがよい。)

 


(暫く刻限過ぎて大声にて、ワツと二声あげ)
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さあ/\身の内にどんな障りが付いても、これはという事がありても、案じるではない。神が入り込み、皆為す事や。

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(さあ/\身の内にどんな障りが付いても、又これは最悪の事に成ったなあというような事がありても、後で必ず喜べるような真実誠の救けをして居るのやから、案じるではないで。

神が体内へ入り込み、皆を救ける為に為す事ばかりやで。)

 

 

 

 

明治二十年三月十一日(陰暦二月十七日)午後七時
刻限御話
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さあ/\聞いてるか、聞き分けるか。世界は広い。広い世界の元なれば、広いだけの事を為さねばならん。さあ/\種苗、苗代は、元のぢば。修理肥は誰がする/\/\/\。遠い所より種を蒔きに来る。種を蒔いたら肥えをせねばなろまい。これをよう聞き分け。
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(さあ/\澄み切った心を出して聞いてる居るか、鮮やかに聞き分ける事が出来るか。

色々な心の者が暮らす世界は広い。

広い世界を救ける道の元なれば、どんな者も連れて通る為の広くて大きな道を拵えるだけの事を為さねばならんで。

さあ/\今一時の結構ばかり求める残念な心を改めて、たった一つの救けの理である苦労艱難の道を運び、運んだ理を真実誠の種として埋めて置けば芽が出て苗と成る、苗を育てるには苗代が居る、苗代は所々の教会の理ではあるが、教会というものは、世界のひながたと成って尽くすべき元のぢばと、同じ息一つのものでなければ神が働けないであろう。

又苗が出来ても修理肥をしなければろくなものは出来ないが、修理肥は誰がする/\/\/\か、修理肥は神がするのであって元のぢばより流れ出るものであり、世界救けの為のひながたと成って尽くそうとする皆々の誠の心に修理肥をするのやで。

そやから、この道に引き寄せられた者は皆遠い所より真実誠の種を蒔きに来るのや。

種を蒔いたら肥えをせねばなろまい。

真実誠の種を蒔いて修理肥をして貰い、道の為・世界の為に尽くす道がたった一つの世界治まりの理であって、これだけの道である事をよう聞き分けて置け。)

 

 

 

 

明治二十年三月十一日(陰暦二月十七日)午後十二時
刻限御話
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内も世界も十分と思うであろう。さあ/\始め掛ける/\。どえらい山がある。ろくぢ/\という事も聞かせてある。山を刳り抜かねばろくぢでない。さあ/\刳り抜くで/\。それ/\へも伝えて置かねばならん。よう聞き分けて、じいとして見て居るがよい。

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(今はもう何不自由の無い世界になって、内も世界も十分であると皆思うであろう。

さあ/\それは嵐の前の静けさであって、実際の処世界は壊滅寸前であり、今直ぐにでも元の泥海に還さなければならない程濁り切ってしまった処である、そこを一旦踏み止まって、末代までも続く神の一列支配の世界に改める為の、真実誠の救け一条の道を始め掛ける/\と言うのや。

その前に、どうしても取り除かなければならないどえらい山がある。

世界治まる理は皆ろくぢ/\という事も聞かせてある。

濁り切った人間支配の道理をすっきりと取り除き、隅々まで理の行き渡る明らかな神の世界に改める為には、高い山を刳り抜かねばろくぢでないのや。

さあ/\すっきりと刳り抜くで/\。

それ/\へも、高い心を出さんよう、低い心を出して神にもたれ付くようと伝えて置かねばならん。

神の話をよう聞き分けて、じいとして、自由自在の神の働きを見て居るがよい。)

 

 

 

 

明治二十年三月十五日(陰暦二月二十一日)午後九時
刻限御話

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さあ/\急がしい/\。掃除や/\。あちらに一寸、こちらにもそんな事あるかいな、と、思て居る。違うで。さあ掃除や。箒が要るで、沢山要るで。使うてみて使い良いは、いつまでも使うで。使うてみて、使い勝手の悪いのは、一度切りやで。隅から隅まですっきり掃除や。
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(さあ/\急がしい/\。

世界中の胸の掃除や/\。

そんな話を伝えても、あちらには一寸した疑い心があり、こちらにもそんなおかしな事があるかいな、と、思て居る者がある。

そんな濁り心でも通れるような今の道が、何時までも続くと思う心が違うで。

さあそんな残念な心をすっきりと掃除すると言うのや。

その為には箒〈神様のさしづ通りの道を実際に運んで神様の深い思惑《天理》を知り、それを多くの人を救ける為の宝として身にまとい、明らか鮮やかな理を働かす事が出来るように成った者〉が要るで、沢山要るで。

一度使うてみて、無条件で神の話を聞き分けようとし、神のさしづ通りの理を人に伝えようとする使い良い道具は、いつまでも使うで。

使うてみて、容易には濁り心を捨て切れず、勝手な人間の理ばかり持ち出すような使い勝手の悪いのは、一度切りやで。

道の中から世界中まで、隅から隅まですっきりと掃除をしなければならないのや。)

 

 

 

 

明治二十年三月十六日(陰暦二月二十二日)午後二時
刻限御話
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さあ/\この世に機械が悩んで居る。米も沢山、水車も沢山ある。ありながら、どうも機械が揃いない。それで、どうも白米にする事が出来ん。機械が揃いなけねば、一人の機械も使う事出けん。それ/\へ身の内障り付けてある。水も沢山、どうで白米にせん事には喰べさす事が出来ん。こゝをよう聞き分けて、たんのうしてくれねばならん。
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(さあ/\この世には数知れぬ多くの機械があるが、神の思惑・天の道理を伝える為の神の機械〈用木〉そのものが、固い精神を定めて胸の掃除の為のひながたの道を運ぶ事が出来ない為に澄み切った天理を心に治める事が出来ず、天に育てて貰う事が出来ないから、人間の理に縛られたまま悩んで居る。

米〈数々の神様の守護〉も沢山、水車〈それを与えて頂く為の天理〉も沢山ある。

あらゆるものが十分有りながら、どうも神の機械だけが揃いない。

それで、どうも白米〈誰もが喜んで頂ける結構な守護〉にする事が出来ん。

真実誠の神の機械が揃いなけねば明らか鮮やかな理を働かす事は出来ず、明らか鮮やかな理を働かす事が出来なければ、一人の機械さえも十分に使う事が出けんと言うのや。

その残念の理をそれ/\へを知らして、速やかに心を改めさそうとして身の内に障りを付けてあるのやで。

水も沢山あり、十分な栄養素を含んだ玄米も沢山有るが、どうで、誰もが美味しく食べれる白米にせん事には多くの人に喰べさす事が出来んて゛あろう。

こゝを〈食べ難い玄米の中に人間が健康に暮らす為の万能の栄養素が含まれて居るのと同じように、通り難い道の中にこそ真実誠の救けの理が有るという事であり、何時まで経っても真実定めて胸の掃除の道を運べないその身を救ける為に、逃れられない一時の身上の理を与えて下さって残念な胸の掃除をして下さり、その中を満足たんのうして運ぶ理を道の為・世界の為に尽くすひながた同様の理として受け取って下さって、末代までも失う事の無い結構な守護をして下さるという理を〉よう聞き分けて、満足たんのうしてくれねばならんのやで。)

 

 

 

 

明治二十年三月十六日(陰暦二月二十二日)午後八時
刻限御話
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さあ/\始め掛けた/\。六年の間、六年以前より道筋、どのような事もあったであろう。何でや。天理王命の旗をあちらこちらに立て、何と変わるもの。一人も寄せ付けなんだ日もあった。又黒衣を着せた日もあった。実が誠か、誠が実か。見えねば分かるまい。そこで得心が行たやろう。
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(さあ/\世界中が待ち望んでいる真実誠の救け一条の道を始め掛けた/\で。

澄み切った真実を定めて道の為世界の為に尽くそうとする六年の間の理を受け取って、それぞれが運ぶべき末代の道の理を定めてやろうとするのであるが、そこに至る六年以前よりの道筋によって、どういう六年の道を連れて通すかが定まったのであるから、六年以前にはどのような事もあったであろう。

これ程苦労しなければならないのは何でやろうと思うような事があるであろう。

この道の始まりには、天理王命の旗をあちらこちらに立てゝ道行く人に神名を流したが、誰も相手にしてくれなかったというのに、年限が経って理が替われば何と変わるものか。

何もかも尽くし果たして伏せ込んだ真実誠の種を大きく育てる為に、一人も寄せ付けなんだ二十年の日も有ったであろう。

又、人の笑いに耐えながら真実尽くす理によって蒔いた種を大きく育てる為に、似合わぬ黒衣を着せた日も有ったであろう。

堪えて貫こうとする実が誠に成るのか、定まった先々の誠の理が今運ぶべき実の道に成るのか。

道の為世界の為に尽くそうとする真実誠の種を蒔いて埋めて置き〈何の実りも無い苦しみの道を通させて頂き〉、その中を満足たんのう貫いた二十年の理が治まればこそ、どれだけ大きな理.になって還ってくるか分からんという事は、その日が来て、何もかもが見えて来ねば分かるまい。

そこでこれまでの道を振り返ってみれば、苦労をすれば、苦労をした分だけ大きな理に成って還って来るのやなあと、得心が行ったやろう。)

 

 

 

明治二十年三月十六日 午後十一時
刻限御話

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さあ/\変わる/\。今まで弱き者が強くなる、今まで強き者が弱くなる。目に見えねば分かろうまい、離れては分かろうまい。傍にありても敵うまい。月が更わればころっと変わる。弱い者が強くなる、強い者が弱くなる。そこで分かる、という事を知らして置く。
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(さあ/\これからは、色々な事が変わる/\と言うのやで。

今までは何の力も持たず、黙々と神のさしづ通りの道を運んで来た弱き者が強くなる日が来るのであって、今まで大きな力を持って思い通りに人を支配して来た強き者が弱くなる日が来ると言うのや。

いずれはそんな日が来ると分かっていても、はっきりと目に見えて来ねば誰も分かろうまい、又それぞれの日々の道が、神のさしづから離れて人間の理ばかり持ち運ぶようでは、それではとてもこの先通れんと知らす為の、どういう恐ろしい事に成るかも分かろうまい。

どれ程のものや力が傍にありても、邪魔な濁り心を速やかに片付けようとする天の力には敵うまい。

新しい時旬が来て、月〈当分の間、全ての人間が運ばなければならない道の順序〉が更われば道がころっと変わるのやで。

道が変われば、今までさしづ通りの道を運んで来た弱い者が、これからは全ての者がそうして運ばなければ通れんと知らす理の働きによって強くなるが、今まで思い通りに人を支配して来た強い者が、要らなくなったむさくろしいものを速やかに片付けようとする理の働きによって弱くなると言うのや。

そこでよく思案をしてみれば、元々から道は皆一列平等であって、一先ず馬鹿になってどれだけ道の為世界の為に尽くしたかが問題であり、誰も皆、濁り切った人間思案を捨て切って神の思惑に従おうとしなければ通れん道である事が分かる、という事を知らして置く。)

 

 

 

 

明治二十年三月十七日(陰暦二月二十三日)午後三時
刻限御話
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治めるで/\。いかなる事も今までや、どういう事も今までや。世界から出けて来る事なら、是非はあるまい。扉を開いて出て居る。見ても聞いても案じるでない。皆神の働きやで。
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(さあ/\これからは、あらゆる事が神の思惑通りに成るよう治めるのやで/\。

いかなる事も、人間の思い通りにする事が出来たのは今までだけや、どういう事も今までだけやで。

道の中だけでは無く、世界中から出けて来る事なら是非はあるまい〈世界中から出来て来る事なら、もうすでに世界中の大掃除が始まったという事であって、どうしても神の思惑に従う事の出来ない濁り心は、皆綺麗に片付けられてしまう時旬に入ったという事であるから、どうしたら良いかこうしたら良いか等と、勝手な人間の理を出して話し合って居る暇は無いであろう〉。

令和という新しい時代を迎えて、思ってもみないような恐ろしい事が次々と起こって来るのは、一時の苦しみの理に代えて世界中の胸の掃除をしてやり、素直に神の話を聞き分けられる澄み切った心に改めてやろうとして、神が扉を開いて出て居るからやで。

澄み切った心に改めさせて、段々と神の話〈天理〉を聞き分けさせ、聞き分けて心に治めた天理に守られながら、安心安全に連れて通してやろうとしているからこそ、自ら澄み切った真実を出して、これからは何事もさしづ通りに運ばせて頂きたいと定めさえすれば、何を見ても聞いても案じるではないと言うのや。

どういう事も皆救けたいばかりであって、世界中の可愛い我が子を、末代までも結構に連れて通してやりたいという真実誠の神の働きなんやで。)

 

 

 

 

明治二十年三月十七日(陰暦二月二十三日)午後四時
刻限御話
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さあ/\治めにゃならん/\。何処も彼も皆すっきりと治める。どのような事も、見るも聞くも皆治める。どのようなさしづ聞くも、神のさしづ聞くと思わねばならんで。
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(さあ/\どうにもならなくなってしまった世界中を速やかと救ける為には、何事も神の思惑通りに成るよう治めにゃならん/\と言うのや。

世界中の隅から隅までも救けてやりたいから、何処も彼も皆すっきりと神の思惑通りに治めるのやで。

どのような事も皆真実誠の神の働きであって、どんな事を見るのも聞くのも、皆々に結構な末代の道を通させようとして治めるからや。

又どのようなさしづを聞くのも、人間の力ではどうにも通り抜けられない処を、安心安全に連れて通して貰う為の、神のさしづを聞くのだと思わねばならんで。)

 

 

 

明治二十年三月十七日 午後七時
刻限御話

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――さあ/\今までというは、仕事場は、ほこりだらけでどうもこうもならん。難しい難しい。何も分からん。何も分からんではない、分かってはある。なれどもほこりだらけや。さあ/\これからは綾錦の仕事場。錦を仕立てるで。こゝ暫くの間は、今日は食事が味が無いという日もある、又進む日もある。あちらもこちらもほこりあっては、錦の仕事場にならん。さあ、すっきりとしたる仕事場にするのやで。綾錦の仕事場にはならん。さあ、すっきりとした仕事場にするのやで。綾錦の仕事場に仕立てる。
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さあ/\今までというは、仕事場は、ほこりだらけでどうもこうもならん。難しい難しい。何も分からん。何も分からんではない、分かってはある。なれどもほこりだらけや。

 

(さあ/\今までの道というは、人間の勝手な道理ばかりがまかり通る人間の道であったから、澄み切った神の思惑を伝える為の神の仕事場は、ほこりだらけでどうもこうもならんと言うのや。

 

このままでは、世界中を導く為の多くのひながたの理は育たない。 本来なら、いずれ皆々が運ぶであろうひながたの道を世界中に写し出して、同じ一胎一種から産まれ出した世界中は皆同じ兄弟であり、同じ兄弟なら皆々同じ道を通らなければならないという兄弟一つの理を働かせる事により、否応なく世界中を連れて通して胸の掃除をしてやらなければならない。 それが出来なければ、肝心な世界救けの道は成り立たず、その為に引き寄せられている皆々も、どうにもならない事になってしまう。 そこを解決する道はただ一つであって、皆々が誠の心に目覚めて、どうか私の胸の掃除をして頂きたいと自ら願い出る事により、たった一つの救けの理である胸の掃除の道を連れて通してやり、世界導く為の善きひながたと成って尽くすより他には無いのだが、それだけの事を伝えるのが難しい難しいと言うのや。

 

自ら求めて出る誠の心を受け取って、心通りに神が連れて通す胸の掃除の道がたった一つの救けの理であるが、自ら願い出なければ神が働いてやる事が出来んという事は、人間の心通りに連れて通すと定めたかしものかりものの世界であるからだ、という事が分からんから、何も分からんと言うのや。

 

なれど何も分からんではない、教祖ひながたの道より他に道は無いという事は、皆分かってはあるのや。

なれども、ほこり〈口先ばかりで真剣に神様に従おうとしない嘘心、聞いて聞かぬふりをする悪心、日々丹精尽くして救けて下さる恩を恩とも思わない哀れな心〉だらけや。)

 

さあ/\これからは綾錦の仕事場。錦を仕立てるで。こゝ暫くの間は、今日は食事が味が無いという日もある、又進む日もある。

 

(さあ/\この道が始まって以来、もうすでに百八十年以上もの長い年限が経って居るが、人間が、自分の力で自分の心を改める事は出来なかったのは明らかであり、それがはっきりと表れて来たからこそ、これまでの道を改めざるを得ないのであって、もうこれからは人間の思い通りの道を通させる事は出来ない。これまでの道を改めて速やかに世界中の胸の掃除をする為には、神が神の思惑通りに支配する神の一列支配の世界に改めるより他は無く、その為には、神の思惑に従う事の出来ない悪心はすっきりと取り払って、澄み切った綾錦の仕事場〈世界中の人間の見本と成る綺麗な心、どんな事も神様の思惑に沿わせて頂こうとする誠の心が寄り集う神の仕事場〉にすると言うのや。

 

一点の曇りも無いきれいな神の仕事場に改める為に、これから多くの錦を仕立てるで。

その為には、皆々の心の濁りを速やかに洗い切らなければならないのやから、こゝ暫くの間は、今日は食事が味が無い〈生存の為に必要な栄養分を頂く事が食事の理であるが、大難を小難に替えて守護して下さる日々の道は、人間か生きる為に最も大切な食事の理でもある。濁り切った心の大掃除の為に、思ってもみないような恐ろしい事が次々と起こって来るこれからの日々の道の中では、生きている心地も薄れ、物事のおもむきを感じている余裕は無い〉という日もある、又進む日〈神様の誠真実に包まれている事を改めて感じ、心からお礼を申し上げる日〉もあるのや。)

 

あちらもこちらもほこりあっては、錦の仕事場にならん。さあ、すっきりとしたる仕事場にするのやで。綾錦の仕事場にはならん。さあ、すっきりとした仕事場にするのやで。綾錦の仕事場に仕立てる。

 

(これから明らか鮮やかな胸の掃除に掛かるという事は、あちらにもこちらにもほこりがあっては、澄み切った神の思惑が人々の心に治まらず、錦の仕事場にはならんからやで。

さあ、濁り切った人間心は皆綺麗に片付けて、すっきりとしたる神の仕事場にするのやで。

何時まで経っても人間の理ばかり持ち出すような残念な心を一人でも残して置いたら、綾錦の仕事場にはならんのや。

さあ、そんなむさくろしい心は皆きれいに片付けて、すっきりとした神の仕事場にするのやで。

世界中の胸の掃除をする為に、きれいな心ばかりが集まる綾錦の仕事場に仕立てると言うのや。)

 

 

 


明治二十年三月十八日(陰暦二月二十四日)夜
刻限御話
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さあ/\どん/\と車に積んで引き出すような話やで。早いで/\。さあ/\何事と思うやない。大きな石をどん/\引き出す。あゝ/\/\こうであったか。難しい事言い掛ける。聞いたるまで分からんで、胸にしっかりと持って居よ。聞いたるまでは、刻限十分外すな。あちらより一本、こちらより一本。あちら幾本、こちらより幾本。それをちゃんと寄せて仕上げる。
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(さあ/\これからは、行き詰ってしまった世界中を救ける為に神が表へ出て働くという事は、世界治まる誠天の理を伝える神の道具を、どん/\と寄せ集めて、車に積んで引き出すというような話やで。

神が働きけたら早いで/\。

さあ/\何事が起きたかと、思うやないで。

何ものにも屈しない信念を持って、教祖ひながたの道を貫いて来た大きな石を、どん/\と引き出すと言うのや。

それによって、「明日からはをやが一はな出るほどに どんな事でもかやししてやる」 と教えられて居たのは、あゝ/\/\こういう事であったか、と分かるのやで。

そうしてどん/\と引き出した石が、難しい事を言い掛けるのや。

なれど聞いたるまででは誰もよく分からんで、たとえその場で分からなくても、いずれ聞き分けて胸に治まらなければこれから先は誰も皆通れないのやから、成程と承知が出来るまでは、何時までも忘れる事の無いよう胸にしっかりと持って居よ。

聞いたるまででは容易に治まらないが、末代までもその身を守り抜く誠天の理を心の奥底に治める為には、この刻限の理を十分に聞き分けて心から外すなよ。

決して外すまいという変わらぬ心で暮らしていれば、いつの日か心に治まるのが理であろう、そうして段々に育ってくる誠の用木が、あちらより一本、こちらより一本と出来て来るのや。

数えてみれば、あちらからは幾本も育ち、こちらより幾本も育つのやで。

それを皆ちゃんと引き寄せて、皆々の心通りの、世界一列救けの道に仕上げると言うのや。)

 

 

 

 

明治二十年三月十九日(陰暦二月二十五日)午前一時二十分
刻限御話
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さあ/\しっかり聞かねば分からん/\。分からん事は尋ね/\。尋ねにゃ分からんで。今までの長道中、道の事情によりて、まこと難渋な事もあり、情無いと思う事もあり、その中内々一度二度より、ほんに面白いというような事が無かったで無かったで。さあ/\よう/\よう/\の処道なれど、どうも一つが分からんによって、残念々々と言うて口説き詰め。このまゝでは、悧巧な子供もあり又鈍な子供もあり、このまゝでは楽しみが無い。仕事場と言うてあれども、言うて持ち込んだ。それ故に、やりたいものが沢山々々にありながら一寸かくれた。残念々々と言うのは、渡さにゃならんものが渡さなんだが残念々々。西から東へ、東から西へ、北から南へ、さあ/\尋ねに行かねば分からん事情。これから先の道は言うまでやない。
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さあ/\しっかり聞かねば分からん/\。分からん事は尋ね/\。尋ねにゃ分からんで。

 

(さあ/\末代までも皆々を結構に連れて通そうとする誠天の理を、何時何時までも離さんようと深く心に治める為には、今ここで直ぐに聞き分けなければ治まらないという真実の心を定めて、しっかり聞かねば分からん/\と言うのやで。

これから始める新しい神の一列支配の世界に置いては、何事も神の思惑通りに運ばなければ人として生かされる事も出来ないのやから、分からん事は、分かるまで尋ね/\て運ばなければならないのは当たり前であろう。

一寸先も見えない人間の心と、末代までも見通して本真実を諭す神の話では、天と地ほどの差があるから聞いただけでは容易に治まらない、それをしっかり心に治める為には、成程と承知の出来るような日々の道を通させて貰うと同時に、神が体内へ入り込んで、ふと心に浮かばせなければならない、そうして神に働いて貰う為には、真実の心を出して、どうか教えて頂きたいと言うて神に尋ねにゃ神が働けないのであって、何時まで経っても分からんと言うのや。)

 

今までの長道中、道の事情によりて、まこと難渋な事もあり、情無いと思う事もあり、その中内々一度二度より、ほんに面白いというような事が無かったで無かったで。さあ/\よう/\よう/\の処道なれど、どうも一つが分からんによって、残念々々と言うて口説き詰め。

 

(今までの長の道中は、真実誠の神の思惑も十分に分からない人間による人間支配の道を通させて来たが、その中を堪えて立ち上がって来る誠の理〈何もかも捨てて道の為世界の為に尽くそうとする真実誠の種を蒔いた上で、人の笑いやそしりに堪え、苦労艱難の道に満足たんのう治め、あらゆる人間の理に押される事なく神様のさしづ通りの道を貫いいて来る二十年の年限の理〉を受け取って、その心通りの道に改めてやろうとする神一条の事情により、まこと難渋な事もあり、情無いと思う事もありた、その中から立ち上がって来ようとする内々の者〈神様の思惑通りの道を実現させたい一心で、何もかも捨てて尽くそうとする内々の者〉は、神の話をたった一度や二度聞いた処より澄み切った真実を定めて立ち上がって来た処であるが、今日までは、ほんに面白いというような事が無かったで無かったで。

さあ/\この道を創め掛けて以来、もうすでに百八十年以上もの歳月が経ち、よう/\神が働いてやろうとする、よう/\の処の道なれど、いまだに多くの者が、どうも一つの道である事〈この道は世界一列救けの為の道である事は言うに及ばず、その為に引き寄せられた道の者は、その為に尽くさなければ何にもならないという事〉が分からんによって、残念々々と言うて口説き詰めているのや。)

 

このまゝでは、悧巧な子供もあり又鈍な子供もあり、このまゝでは楽しみが無い。仕事場と言うてあれども、言うて持ち込んだ。それ故に、やりたいものが沢山々々にありながら一寸かくれた。

 

(このまゝでは、真実誠の神の道を多くの者に伝える事も出来ないような処であるが、そんな多くの中には、神の力を身に染みて知り、神の思惑に沿おうとして何もかも捨てて立ち上がって来る悧巧な子供もあり、又他人事のようにして聞いている鈍な子供もありたが、このまゝでは、多くの子供が世界救けの為の真実誠の道の台と成って尽くす事が出来ないから、先々の楽しみが無いと言うのや。

この道は、たった一つの救けの理である胸の掃除の為の苦労艱難の道を満足たんのう治めて運ぼうとする誠の心に、心通りの結構な末代の理を渡す為の神の仕事場であると言うてあれども、教祖存命の頃は、度重なる迫害や教祖の監獄連行に堪えられず、これ以上教祖に苦労を掛けたくないと言うて、人間の思惑通りの道である処の、政府公認の道を持ち込んだであろう。

そんなものを持ち込んだ事によって、理不尽な社会の圧迫に堪えながら神の思惑通りの道を貫こうとする誠の理が治まらず、そんな苦しみの中を満足たんのう治めて通り抜けた二十年の理も治まらないから、治まった誠の理に与えるべき誠天の理を与えられず、それ故に、やりたいものが沢山々々にありながら道を変えなければならず、一寸かくれた〈何より先に皆々の心の成人《神様を信じ切り、あらゆる困難に堪えて神様の思惑通りの道を貫こうとする強固な精神の確立》を急がなければならない為に、皆々の心の綱である教祖の命を二十五年縮めた〉と言うのや。)

 

残念々々と言うのは、渡さにゃならんものが渡さなんだが残念々々。西から東へ、東から西へ、北から南へ、さあ/\尋ねに行かねば分からん事情。これから先の道は言うまでやない。

(残念々々と言うのは、素直に神の話を聞き分けて、天然自然に成って来る苦しみの道を満足たんのう治めて通り抜ける事が出来なかった故に、渡さにゃならんもの〈世界救けの為に最も大切なものであって、あらゆる困難に耐えて神様の思惑通りの道を貫こうとする誠の心を救ける為の天の理の数々〉が渡されなんだが残念々々と言うのや。

非力な人間の力では多くの人々の心の向きを変える事は出来ないが、神は何時でも自由自在である。度重なる迫害の中も、何としてでも親神様の思惑通りの道を運ばせて頂こうとする強い精神を以て二十年貫けば、その間に修理肥やしの理が十分に働いて十分に理が育ち、十分に育った理を神が受け取って、心通りの道を実現させてやろうとして働く事により、たった一つの人間救済の理である胸の掃除の為のひながたの道は、西から東へ、東から西へ、北から南へと広がる処であった。道なかばで人間の道を持ち出した事によって、神の思惑通りの道を通させてやる事は出来なくなり、世界中も荒れ狂ってしまった。人間の知恵を出して政府公認の道に進む前に、この場はどのように治めさせて頂いたらよろしいでしょうかと言うて尋ねるなら、どのようにしてでも教え導いてやる事が出来たが、何としても神様の思惑通りの道を運ばせて頂こうとする精神が定まらなかったから神は働けず、何時まで経っても真実誠の神の道は分からん事情であるのや。

これから先の道は、そのような大きな残念の理を積み重ねて来た者が、果たしの為の百五十年もの苦しみの道を通り抜けて心を改め、何もかも捨てて神の思惑通りの道を貫いて来る処の、新たな二十年の理を受け取った上で、今度こそ神が神の思惑通りの道を創め掛けるという事やから、誰であろうとも勝手な人間の理を持ち出す事は許されない、という事は言うまでやないで。)

 

 

 

 

明治二十年三月十九日(陰暦二月二十五日)午前五時
刻限御話
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さあ/\多く/\のその中に、今の道ほど偉い道、今の道ほど堅い道は無い。さあさあ今の話は皆今までの言い残りやで。今まではこの結構なる道を、まこと結構と思うて聞く者が無い。今までというは聞いたる者もあり、その場限りの者もあり、聞かぬ者もあり、そこで日が延びたのやで。世界では、どうやろうかこうやろうか、ぶっ潰れるであろうか、いや、そうではあろまいか。これではどうもならん、あれではどうもならん。もうやめようか、もう一つ行こうか、さあどうもならん。さあどうしよう。これ皆銘々の心からやでな。
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さあ/\多く/\のその中に、今の道ほど偉い道、今の道ほど堅い道は無い。さあさあ今の話は皆今までの言い残りやで。

 

(さあ/\多く/\の者が、破滅の瀬戸際に追い詰められた人間世界を速やかに救ける為の真実誠の道の台となって尽くす為にこの道に引き寄せられているが、その中に、何としても神様のお役に立たせて頂きたいという一心で、夫婦二人の命を天に供えた者がいる。妻は願い通りに引き取られ、夫はあまりにも神々しい我が子の命に引き換えて生かされ、最愛の家族を失った苦しみの道の中を、私のような者の願いを神様か受け取って下さった、長い人類史上に置いて一度しか無いこの重大な時旬に、このような道を通させて頂けるという事は間違い無く私は世界一の幸せ者だ、と、心の底から満足たんのう治める理によって心を澄ませて貰い、澄んだ心に、澄み切った神の心を貸し与えて貰い、そこで知る真実誠の神の思惑を一人でも多くの者に伝えようとしている者が居るが、そうして働く今の道ほど偉い道、今の道ほど堅い道は無いで。

さあさあそこで伝える今の話は、皆今までの話の言い残りやで。)

 

今まではこの結構なる道を、まこと結構と思うて聞く者が無い。今までというは聞いたる者もあり、その場限りの者もあり、聞かぬ者もあり、そこで日が延びたのやで。

 

(今まではこの結構なる救け道を、まことに結構な道だと思うて聞く者が無い。

今までの道というは、たった一つの救けの理である処の、濁り切った胸の掃除の為の苦労艱難の道を、どこか遠くの他人事のようにして聞いたる者もあり、又それが最も重要な道の理であると知っていながらその場限りの者もあり、又そんな事はとても私には実行出来ない難しい話だと言って始めから聞かぬ者もありたが、人間は皆神のかしものであって、心一つが我がものであり、どんな事も人間の心通りに治めてやろうと定めたかしものかりものの世界であるから、明らか鮮やかな世界救けの道を創め掛ける為には、何もかも捨てて命懸けで道の為世界の為に尽くそうとするような何時何時変わらぬ誠の心を受け取って、その心通りの道を実現すべく神が働いてやらなければならないのやから、そのような心が育つのを待つより仕方無く、そこで日が延びたのやで。)

 

世界では、どうやろうかこうやろうか、ぶっ潰れるであろうか、いや、そうではあろまいか。これではどうもならん、あれではどうもならん。もうやめようか、もう一つ行こうか、さあどうもならん。さあどうしよう。これ皆銘々の心からやでな。

 

(その間に世界では多くの処で争いが起きてしまい、この先はどうやろうかこうやろうか、このままでは我が国がぶっ潰れるであろうか、いや、そうではあろまいか。これではどうもならん、あれではどうもならん。こんな無駄な争いはもうやめようか、もう一つ行こうか、さあこんな事ばかりしていてはどうもならん事に成ってしまう。さあどうしよう、というような事になったのやで。

所々で勃発する争いは世界中を巻き込んだ大戦にまで発展をして多くの命が失われて来たが、平和な時代に戻った今も尚一部の地域で紛争は続き、世界的規模の紛争の種もくすぶり続けている。それに備える為の軍拡競争に世界中がしのぎを削り、先を争うようにして高度な殺傷兵器が開発されて日に日に危険性は高まり、幾つもの地球を破壊する程の、幾万もの強大な核弾頭を保有するに至ったが、その数は年々増している。最も危険なのは、情報社会の進化による自国内の自由主義の台頭によって追い詰められた独裁者集団が、自分達を守る為に、怒りのほこ先を換えようとして戦争を引き起こす確率が非常に高くなったという事であるが、自由主義諸国の連合軍に阻まれる確率は高く、尚も追い詰められて核戦争を選択する事になれば、攻撃された国はわずか数十分で壊滅的打撃を受ける事になるから、それを阻止する為の敵軍への核攻撃をせざるを得ず、即座に同盟国に飛び火をして世界中が巻き込まれ、雨あられとなって飛び交う核弾頭によって多くの命が失われ、生き残った者も皆、何十年も続く地獄のような核の冬によって苦しみながら死に絶えて行かなければならない、というような恐ろしい状況に陥っているのやで。

そのような危機的状況に突入した事を知らす為の予測不可能な自然災害や異変が日々発生し、何時何が起こっても不思議ではない時代になって明日は我が身かという処であるが、これも皆銘々の心からやでな。〈ぢばは世界創め出しの理であって、元のぢばから創め出した理は世界に写ると諭してあるが、知っていて知らぬふりをして神を裏切り続ける皆々の心通りに、ひたすら破滅に向かおうとする世界中を見逃す事しか出来ないのやでな) 

 

 

 

 

明治二十年三月十九日(陰暦二月二十五日)午後十二時
刻限御話

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さあ/\思やん/\、今一時直ぐ、早く/\。これからだん/\刻限話。さあ/\もうその場踏んで、後はあちらこちら聞きに来るよう、いつまでも同じ事をする。たゞこうきという。それ/\の処より刻限、赤きは赤き、黒きは黒き者に連れられ、さあ/\だん/\早や/\。たゞ仕事場、それと言うは、元々より聞き込み足らん。今に聞いてる者もある。これを聞いて置け。一度二度何にもならん。又つとめ一度二度、大抵方はよい。元の方は言うてる場何やら分からん。これまでというは、日日守りを付くというは、幾度も早く守りのさしづあれども聞き遁がし。これは磨き立て、掃除を行き届き。さあ/\何を尋ね聞いてくれ。あちら静か、何でも理に適う事なら、何時にても尋ね変え、二度三度も尋ね。一言聞きて銘々の事を忘れ。
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さあ/\思やん/\、今一時直ぐ、早く/\。これからだん/\刻限話。さあ/\もうその場踏んで、後はあちらこちら聞きに来るよう、いつまでも同じ事をする。たゞこうきという。

 

(さあ/\人間の力ではどうする事も出来ないまま、ひたすら滅亡へと向かう世界中を速やかと救ける為の真実誠の思やん/\を一日も早くするようと言うのであるが、一たび恐ろしい事が始まってしまったらもう誰も止める事が出来ないのやから、今一時にも直ぐに心を改めて、これからはどんな事も神様の思惑に沿わせて頂こうという澄み切った心定めを早く/\するようと言うのやで。

これからはだん/\と神様の思惑通りの道を運ばせて頂こうという澄み切った真実が定まったなら、世界を救けようとして神が勇み出る為の順序の理を、明らか鮮やかな刻限話を以てするのやで。

さあ/\もう直ぐにでもその場を踏んで〈神様が受け取って下さるだけの澄み切った真実を定めて〉、後はあちらこちらの事を聞きに来るよう、神は何時何時までも皆々を救けようとするばかりであって、いつまでも同じ事をするのやで。

このよにうして皆々の心の成人を待って居るのは、たゞこうき〈好機・・・神様が世界救けを創め掛けて下さる為の絶好の原因・機会〉を図り出す為と言うのや。)

 

それ/\の処より刻限、赤きは赤き、黒きは黒き者に連れられ、さあ/\だん/\早や/\。

 

(神が待ち望む真実誠の道の台と成って尽くす理というは、天然自然に成って来るそれ/\の道の処より、何事も刻限の理に従って治めようとする心が世界を導く為の真実誠の道の台と成るのであるが、赤きは赤きに連れられ〈神様だけを頼って、神様の思惑通りの道を運ばせて頂こうとする神一条の者は心通りに神に連れられ〉、黒きは黒き者に連れられ〈未だ神様の思惑通りの道を運ぶ事が出来ない黒き人間心の者は、心通りに黒き人間心の者に連れられ〉て運ぶ事に成るが、さあ/\だん/\と心を澄まして安心安全に神に連れて通して貰う為にも、早や/\と澄み切った心定めをするようと言うのやで。)

 

たゞ仕事場、それと言うは、元々より聞き込み足らん。今に聞いてる者もある。これを聞いて置け。一度二度何にもならん。又つとめ一度二度、大抵方はよい。元の方は言うてる場何やら分からん。これまでというは、日日守りを付くというは、幾度も早く守りのさしづあれども聞き遁がし。

 

(たゞ神の仕事場というだけで、神の理より先に人間の理を立てるようではとても神の道とは言えないが、それと言うは、元々より聞き込みが足らんからや。

今になって、どんな事も神のさしづ通りに運ばなければ何もならん事に成ると聞いてる者もあるのや。

又これをよう聞いて置け。

一度や二度くらい苦労艱難の道を運んだというだけでは何にもならんで。

同じつとめでも、少しでも神様の思惑通りの道を運ばせて頂かなければ申し訳ないというような澄み切った心を出して、濁り切った胸の掃除の為の苦労艱難の道を自ら求めて運んだ一度や二度の理は、世界中に写し出して、世界中に同じ道を通す為の真実誠の道の台と成るのやから、本来なら通るに通れないような処も、大抵の事情も皆善きように治まるのやで。

又その日が来てしまってからでは誰もどうする事も出来ないのやから、その日が来る前に、自ら求めて果たしの道を通させて貰うより他に、神様が請け負って救けて下さる理は無いと伝えるべき元の方は、言うてる場〈先ず自分自身が一人先に立って胸の掃除の為の苦労艱難の道を運び、それによって与えられた結構な先々の理を一人でも多くの者に伝えるのが己の役目であるという事〉さえ何やら分からんのや。

これまでというは、神が日日守りを付く〈神様が日々守ってやらなければならない程の誠の道〉というは、今一時の自分達の結構を天に供えて世界救けの為に尽くさせて頂こうするような誠の心が、世界救けの為に神が勇み出る元の理に成るのやから、それだけの重要な理をしっかりと守り育てる為にも、その身を安心安全に守ってやらなければならないという事であって、幾度も早く守りのさしづ〈安心安全に神様が守り通して下さる誠の道を教えて下さり、それを一日も早く運ぶようと諭して下さるさしづ〉がしてあれども、聞き遁がしてばかりやからどうもならんのや。)

 

これは磨き立て、掃除を行き届き。さあ/\何を尋ね聞いてくれ。あちら静か、何でも理に適う事なら、何時にても尋ね変え、二度三度も尋ね。一言聞きて銘々の事を忘れ。

(これは、欲と埃にまみれた濁り心の磨き立てをしなければどうにもならないのだが、その為には、長い年限の間に積み重ねて来た山のような親不孝の理の掃除をしてやらなければならないのやから、その為の行き届き〈人間の力ではどうする事も出来ない道であるという事をしっかり悟って、濁り切った我が胸の掃除をして頂きたいと神様に願い出る理〉をしてくれるようと言うのやで。

さあ/\そのような澄み切った真実を定めた上で、何事をするにも神に尋ね聞いてくれるよう。

どんな事も神の思惑通りに運ぼうとするなら、あちらもこちらも静かに治まり、何でも理に適う事なら自由用自在の理が働く事に成るが、少しでも不具合があると思うなら何時にても尋ね変えれば善いのであり、しっかりと承知が出来るまでは二度も三度も尋ねるのが誠やで。

そうして真実誠の神の思惑を一言も漏らさず聞き取りてこそ、銘々の事〈自分達の運命を落とす濁り心切るに切れない悪因縁〉を忘れる事〈すっきりと振り払う事、心澄み切る事〉が出来るのやで。)

 

 

 

 

明治二十年三月二十日(陰暦二月二十六日)午後一時三十分
刻限御話

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一寸正月二十六日、これまで話てある。さあ/\事を始め。二月二十六日というは、今初めやで。多く始まり、追々。さあ/\今一時世界も分からず、世界も不思議や。それ/\の道一寸付け掛けた。
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一寸正月二十六日、これまで話てある。さあ/\事を始め。

 

(一寸そっとではない重大な理の正月二十六日というは、明らか鮮やかな天理を働かせて世界中を速やかと救ける為に、皆々の心の成人〈神様が与えて下さるあらゆる苦しみの道に堪えて満足たんのう治め、神様の思惑通りの道を貫こうとする誠の精神の確立〉を急いで、世界導く為の真実誠の道の台を多く拵えなければならないという事であるが、その為には、教祖に頼るばかりで、何時まで経っても教祖と同じ神一条の道を運ぼうとしない明治二十年以前の道を速やかに止めて、これから先はそれぞれの心通りの道を運ばせてやり、年限が来たら善いも悪いも大きく受け取って大きく返しをしてやる事によって、神の話を軽くすれば取り返しの付かない事に成るという事を世界中に知らさなければならない。それより他に道の重大さを知らす事は出来ず、救ける手立ても無いから、大切なをやの命を二十五年縮めて神が扉を開いて出たとこれまで話てあるのや。

さあ/\神が表へ出て事を始める〈二度と取り直す事が出来ない真剣勝負の道を始め掛ける〉と言うのやで。)

 

二月二十六日というは、今初めやで。多く始まり、追々。さあ/\今一時世界も分からず、世界も不思議や。それ/\の道一寸付け掛けた。

 

(又二月二十六日という理は、今初めて言うのやで。

多くのひながたの揃う理が、明らか鮮やかな世界救けの道の始まりの理であるという事が、追々分かるように成るのやで。

さあ/\今一時の処は十分なひながたが揃ってないから世界も分からず、混沌とした世界情勢が続いているが、段々に揃って来れば明らか鮮やかな理が働くようになって、あらゆる間違いが許されないようになるから世界も不思議に思うのや。

この道を軽くしたら誰も通れないという事を世界中に知らす為に、それ/\の心次第の自由な道〈悪しき心には悪しきよう、善き心には善きような心次第の末代の理を渡す為の自由な道〉を一寸付け掛けたと言うのやで。)

 

 

 

 

明治二十年三月二十日(陰暦二月二十六日)午後四時
刻限御話
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さあ/\刻限、さあ/\騒がし。刻限一寸なりと言うて置く。どうでもこんな事なら、もうちいと早く思案、四五年前に纏まり付いてある。今はどうで、明日はあなた道の思案、不思議な道である。今一寸話して置く。
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(さあ/\速やかに世界中を救けようとする刻限の理であるが、さあ/\皆々が長い間に積み重ねて来た残念の理をすっきりと払って、結構な先々の理を積み上げる為の尽くし果たしの年限の理はもう幾らも残ってないのやから、その日が来れば騒がしい事になるで。

それだけの事を知らす為に、二度と取り直しの出来ない道であるから後で後悔無きようにせよと、刻限の理によって一寸なりと言うて置くのや。

どうでも成って来るこんな事〈長い間に積み重ねた山のような悪因縁の果たしの道を通させて頂き、速やかに神様の話を聞き分けられる澄み切った心に改めなければ誰も皆人として生き永らえる事は出来ないのやから、その日が来れば、怖い恐ろしい道によってどうでも清算されなければならないという事〉なら、もうちいと早く誠の思案をして置けば、四五年前にでも纏まり付いてあるのになあと思う日が来るのやで。

今のそれぞれの力では、何もかも捨てて道の為世界の為に尽くそうとするような澄み切った心定めはどうで容易には出来ないであろうが、一たび心を改めて、明日はあなた自身の救け道を運ばせて貰おうとする誠の思案〈これからは自分の事を後回しにして世界救けの為に尽くさせて頂こうというような誠の思案〉が定まるなら、速やかに受け取って、結構な末代の理が治まるよう速やかに連れて通すという不思議な道である。

手遅れにならないよう、今の内に一寸話して置くで。)

 

 

 

 

明治二十年三月二十日(陰暦二月二十六日)午後七時
刻限御話
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さあ/\/\/\所々国々、さあ/\行き亙る。月々だん/\これまでの道。十分手広い道もそろ/\印を打ち掛ける。さあ/\いつとは分かるまい。さあ/\今に印打ち掛ける。何処から何処まで危ない道、さあ/\何処の何処までも治まる。さあ/\一寸話して置かねばならん。いつまで諭しても聞くばかりでは忘れる。どうせこうせとは言わん。今と言うたる事は一つ心無い。用心に取り掛かり、真の夜闇がどうもならん。休んである場で取り次ぐ。その心に乗りてさしづする。暫くの間は、どうよこうよ、こういう事はすっきり止め置くがよい。
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さあ/\/\/\所々国々、さあ/\行き亙る。月々だん/\これまでの道。十分手広い道もそろ/\印を打ち掛ける。さあ/\いつとは分かるまい。さあ/\今に印打ち掛ける。

 

(さあ/\/\/\それぞれの所々から世界中の国々までもつなぐ道であるが、さあ/\皆々の心が世界救けの為に尽くそうとして一つにまとまれば、結構な救け道が隅々までも行き亙ると言うのやで。

月々だん/\と皆々の心通りに運ぶ自由な道がこれまでの道である。

どんな心も十分に受け取る手広い道もそろ/\終わりに近づいて来たから、道の善悪を世界中に知らす為の十分な印を打ち掛けるで〈悪しき道は悪しきよう、善き道は善きように、十分に受け取って十分に返す道を始め掛けるで〉。

さあ/\それだけの事がいつから始まるとは分かるまい。

さあ/\二度と取り戻す事が出来ない真剣勝負の救け道であるという事を世界中に知らす為に、今に明らか鮮やかな印を打ち掛けると言うのや。)

 

何処から何処まで危ない道、さあ/\何処の何処までも治まる。さあ/\一寸話して置かねばならん。いつまで諭しても聞くばかりでは忘れる。どうせこうせとは言わん。今と言うたる事は一つ心無い。用心に取り掛かり、真の夜闇がどうもならん。休んである場で取り次ぐ。その心に乗りてさしづする。暫くの間は、どうよこうよ、こういう事はすっきり止め置くがよい。

(何より先に神様の思惑通りの道を運ばせて頂こうとする誠の心が無ければ、何処から何処までも危ない道であるが、それだせの道である事が世界中に伝われば、さあ/\のっぴきならない世界の事情や避けられない諸問題も、何処の何処までも治まるのやで。

さあ/\その日が来て手遅れに成ってしまう前に、一寸話して置かねばならんのや。

いつまで諭していても、実践もしないで聞くばかりでは忘れるのやで。

聞いて忘れるようでは残念の理が残るだけであるが、末代までも連れて通すだけの心の値打ちがあるかどうかを表す為の心試しの道であるから、どうせこうせとは言わんのや。

今直ぐに実践しようとしなければ受け取る理は何も無いと言うたる事には、皆々の心の成人を急ぐ思いがあるだけであって、付いて来れないような者まで無理に救けようとするような一つ心は無いのやで。

道の為世界の為にならんような事があってはならないからと、用心に用心を重ねて取り掛かりするなら真実の理は治まるが、道の為世界の為も思わないような真の夜闇がどうもならんと言うのや。

速やかに神様の話を聞き分けさせて頂こうと、心が休んである場で真実の理を取り次ぐのやで。

その心に乗りてさしづをするのや。

暫くの間は何をしていても通れるから、面白おかしく楽しんで道を運ばせて貰えばいいと思うかもしれないが、そんな軽々しい心は何時何時までも連れて通す事が出来ないのやから、こういう残念な事はすっきり止め置くがよいで。)

 

 

 

 

明治二十年三月二十日 夜九時
刻限御話
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さあ/\道からよう聞け。要らん処へ目を付け、成程というはそれ/\善し。さあこうやどうや皆神がして居るのや。願うて出けん、願わず出来る。さあ/\どんな事をしても適わん。銘々のために何も構わず、いずれの地面、彼処の地面構わず、誰が真の思案。
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(さあ/\生涯報われる事のなかった教祖ひながたの道から、これだけの道が出来上がったという理をよう聞け。  

何としても世間の圧迫から逃れなければならないと、要らん処へ目を付けて人間の勝手な道を始めるから世界も狂うのであるが、あらゆる苦しみの道に耐え抜いて成程と治まった理というは、世界中の運命もそれ/\の運命も皆々善しという事に成るのやで。

さあどのような苦難な道も難しい道も、結構な末代の理を与えてやる為に、こうやどうやと皆神がして居るのやで。

真実の心が無ければ願うても出けん道であるが、真実の心さえあれば願わずとも出来て来るのや。

さあ/\道の為・世・界の為・神様の為に尽くそうとする誠の心さえ有れば、どんな事をしても適わんと言うのや。

道の為・世界の為・銘々の為に尽くそうとして今は何も構わず、いずれの地面〈長い間に積み重ねて来た悪因縁を掃除して下さる為の一時の苦しみの道〉も、彼処の地面〈結構な先々の理を与えて下さる為の真実誠の種蒔きの道〉も構わずして運ぶなら、思ってもみないような結構な先々の理が治まる事に成るが、その日が来てみれば、誰が真実誠の思案をしていたかという事が直ぐに分かるのやで。)

 

 

 

 

明治二十年三月二十日(陰暦二月二十六日)夜十時
刻限御話
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それ/\聞いて一寸問い、組替え楽し道なるや。こうなる願の道、言う事ももうとっと楽しむ内々、刻限成る成らん、道何をして居るやら、こういうような事も言い。聞き分け、よう聞き分け。刻限延ばし、さあ/\思案。五十年目に、目で見て改心。日送りして言い、話して置く。
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それ/\聞いて一寸問い、組替え楽し道なるや。

 

(それ/\が神の話を十分に聞いて深く心に治め、一寸でも分からん処があれば、又々さしづの理に問いて心を改めながら生涯変わらぬ一つの心で運ぶなら、それぞれの末代の運命の組替えが行われる〈山のように積み重ねた悪因縁を持つ人間と、どうにかして世界中を救けてやろうとされる澄み切った親神様の御心が一つにコラボする事によって、山のような悪因縁は払われ、濁り心は改められる。 そうして悪から立ち直った理と、変わらぬ一つの心を持って親神様の御心に沿い切ろうとした理は、世界救けの為の真実誠の道の台となるから、結構な末代の理を与えて下さる為の、運命上の遺伝子の組み換えが行われる〉という楽しい道なるのやで。)

 

こうなる願の道、言う事ももうとっと楽しむ内々、刻限成る成らん、道何をして居るやら、こういうような事も言い。

 

(この道は、こうなる願の道〈自分の結構は後回しにして道の為世界の為を第一に思うような善き願いには、思ってもみないような結構な末代の道を与え、自分の都合ばかりを第一に願う悪しき願いには、心通りの悪しき末代の道を与え、善悪の心通り、願う心の真の値打ち通りに治まるかしものかりものの道〉であるから、濁り切った胸の掃除の為の一時の苦しみの道の中にこそ、結構な先々の理があると神が言う事も、もうとっと聞き分けて運んでこそ楽しむ事が出来る内々の道〈神様と同じ価値観を持ち、同じ一つの理の為に尽す道〉である。 どんな事も刻限通りに運んでこそ結構に成る道であるが、結構な末代の理の治まる道というは、何処まで行っても人間の思うように成らん道でもある。 何処までも思うように成らん道では何をして居るやら分からんと思うであろうが、思うように成らん長い苦しみの道の中を満足たんのう治め、変わらぬ一つの心を以て貫いた二十年の年限の理が治まらなければ、神が受け取って働く事は出来ないのである。 又真に結構な道というは、人間が想像する事も出来ない程の永遠な結構な道でなければならないのやから、最後の最後まで人間の思うようになってはいかんのや、と、こういうような事も言い言いして連れて通るのやで。)

 

聞き分け、よう聞き分け。刻限延ばし、さあ/\思案。五十年目に、目で見て改心。日送りして言い、話して置く。

(どんな理も速やかに聞き分けて、胸の掃除の為の長い苦しみの道に満足たんのう貫いた年限の理が治まらなければ神は働けず、神が働かなければ結構な先々の理は治まらないという事を、よう聞き分けるがよい。

刻限の理を延ばし延ばしにするなら、悔やんでも悔やみきれない残念の理が残るだけであるが、どんな理も速やかに聞き分けて心に治めようとするなら、その心を世界に写し出して下さり、世界救ける為の真実誠の道の台として使って下さるのやなあ、というように、さあ/\澄み切った思案をするがよいで。

神の思惑通りの道を運ばなければ誰も皆人として生き永らえる事は出来ないという事を皆々に知らせる為に、教祖が、皆々の代わりとなって、人間の事情を以て運んだ胸の掃除の道は五十年目にしてようよう治まったが、そんな教祖の生涯の苦しみの道を、嘘偽りの無い心の目で見て改心をし、あれ程の道はとても私には通り抜けられないから、これからは自分勝手な道は止めよう、そして、これからはどんな事も神様の思惑通りに運ばせて貰おう、という澄み切った真実が定まるなら、わずかな年限の間に、思ってもみないような結構な末代の理が治まるという不思議な道である。

それだけの事を速やかに聞き分けて運んでくれる日が来るまでは、と、長い間日送りをして言い言いして来たが、何時まで経っても聞き分けて運ぶ事が出来なければ、恩に恩が重なって、果たしの為に牛馬となって生まれ変わり、神の話を軽くする事の恐ろしさを世界中に知らせる為の、悪しきひながたと成って尽くさなければならないという事がはっきりと目に見えているのやから、後で後悔無きようにせよと話して置くのやで。)

 

 

 

 

明治二十年三月二十二日(陰暦二月二十八日)二時
刻限御話
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さあ/\放って置け/\。誰彼を仇と言うのやない。大風々々、大風は何処にあるとも知れんもの。大風というものは、どのようの大きな物でも、倒ける潰れる。大風やで。風は神や。風がかりもの無うては、箱に物を入れて蓋を閉め切りた如く、腐ろうより仕様の無いもの。風がそよ/\あるので、半日や一日は送れるで。人の言う事を腹を立てる処では、腹の立てるのは心の澄み切りたとは言わん。心澄み切りたらば、人が何事言うても腹が立たぬ。それが心の澄んだんや。今までに教えたるは腹の立たぬよう、何も心に掛けぬよう、心澄み切る教やで。今までの修理肥で作り上げた米が、百石貰ろたら、百石だけある間は喰て居らるゝ。今度無い世界を始めたる親に凭れて居れば、生涯末代のさづけやで。これは米に諭して一寸話して置く。
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さあ/\放って置け/\。誰彼を仇と言うのやない。大風々々、大風は何処にあるとも知れんもの。大風というものは、どのようの大きな物でも、倒ける潰れる。大風やで。風は神や。

 

(さあ/\何処までも神を信じて神の思惑通りの道を運ぼうとするなら、誰に何を言われようと放って置け/\と言うのや。

道理に合わない事や無茶な事、腹の立つような事を人に言われるのは、一寸先も通れない程積み重ねて来た残念の理を一つずつ掃除してやろうとする真実誠の神の働きであるから、腹を立てずに対応し、喜んで心を治める事によって、少しずつ悪因縁が晴れて段々と結構な先々の道が見えて来るのやから、そのような真実誠の神の守護を無駄にしない為にも、決して誰彼を仇と言うのやないで。

そのようにして日々心を治める事が出来なければ、思ってもみない苦しみの事情に換えて悪因縁の掃除をしてやらなければならない日が来るのだが、ある日突然苦しみの事情が起きて来るのは、通るに通れない皆々の心の濁りを吹き飛ばす為の神の大風々々の理であって、そんな無情の大風というものは何時何処にあるとも知れんものやで。

大事なものを無慈悲に吹き飛ばす大風というものは、理不尽な道に変えて、通るに通れない悪因縁を払ってやろうとする真実誠の神の働きであるが、何時までも神の思惑を聞き分ける事が出来なければ、どのような力の有る者でも大きなものでもいずれ皆倒ける潰れると言うのや。

何時までも神の話を聞き分ける事が出来ないような濁り心の者を、たとえ一人でもこの世に残して置けば、又そこから腐りが始まるのは明らかであるから、そのような者を、あとかたも無く吹き飛ばすのも大風の働きやで。

それぞれの胸の掃除の為の小さな風も、この世から悪心を一掃する為の大きな風も、あらゆる風は神やで。)

 

風がかりもの無うては、箱に物を入れて蓋を閉め切りた如く、腐ろうより仕様の無いもの。風がそよ/\あるので、半日や一日は送れるで。

 

(風が皆々の為に働いてやろうとしても、大難小難の理を以て救けようとする真実誠の神の働きを喜んで受け取るかりものの心が無うては、神が神の思い通りに働いてやる事は出来ず、折角の神の守護も、箱に物を入れて蓋を閉め切りた如く、腐ろうより仕様の無いものや。

風〈速やかに神様の思惑に従う事が出来ない濁り心を救ける為に、出来るだけ無理の無いよう、色々と理を換えて救けて下さる日々の神様の守護〉がそよ/\あるので、腐るのが半日や一日は遅れるのやで。)

 

人の言う事を腹を立てる処では、腹の立てるのは心の澄み切りたとは言わん。心澄み切りたらば、人が何事言うても腹が立たぬ。それが心の澄んだんや。今までに教えたるは腹の立たぬよう、何も心に掛けぬよう、心澄み切る教やで。

 

(人の言う事〈救けようとして、人の口を借りて仕込んで下さる神様の働き〉を悪く取って腹を立てるような処では、速やかに胸の掃除をしてやる事が出来ないのやから、うかつに腹の立てるような者は心の澄み切りたとは言わんのや。

心が澄み切りたならば、人が何事を言うても腹が立たぬのや。

それが心の澄んだんやで。

今までに教えたるは、人に何を言われても腹の立たぬよう、何も心に掛けぬようにして運ぶなら、段々と心の濁りが払われて結構な先々の理が治まるという、心澄み切る教やで。)

 

今までの修理肥で作り上げた米が、百石貰ろたら、百石だけある間は喰て居らるゝ。今度無い世界を始めたる親に凭れて居れば、生涯末代のさづけやで。これは米に諭して一寸話して置く。

(今までの修理肥〈あらゆる天然自然順序の理に堪えながら生きる為に働くという事は、一寸には苦しいようなものであるが、そんな中を堪えて満足たんのう治めて運ぶ日々の理〉で作り上げた米が、百石貰ろたら、百石だけある間は食べて居らるゝであろう。

その上今度は、元無い世界を始め掛けたる元の親に何もかも任せてもたれて居れば、生涯末代のさづけを渡すも同様やで。

これは米に例えて諭して居るのだが、安心をして神にもたれ切る心一つさえ有れば、心通りの結構な道に成るよう自由自在に神が働く事が出来るのやから、思ってもみないような結構な末代の理が治まるという事を一寸話して置く。)

 

 

 

 

明治二十年三月二十二日(陰暦二月二十八日)夜三時
刻限御話
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外の事、どういう事を運び付け難ない。どうこうと思わぬ。どういう事も言うに及ばぬ。どうでもこうでも、一寸のにをい難しく言い掛ける。又それ/\の処、何と一寸摘もんた処に早く行かんで。
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(神の思惑から外れた外の事ばかり思い、何より先にどういう事をしなければならないというような人間の勝手な道ばかり運ぼうとするから、真実誠の神の道を運び付け難ないと言うのや。

結構な末代の理の治まる処というは、何事も神の思惑通りに運ぼうとする真実誠の心の中に有るのやから、そのような心の者は何事もどうこうとは思わぬのやで。

どんな事も喜んで受け取るなら、結構な先々の理が治まるよう自由自在に神が働いてやれるのやから、どういう事も言うには及ばぬのや。

どうでもこうでも結構な末代の理を与えてやらなければならないと神が思う程の澄み切った真実を定めて貰いたいから、一寸のにをい掛けるだけであって、更にそれを大きく受け取って大きく返してやりたい為に、わざと難しく言い掛けるのやで。

又日々のそれ/\の道の処でも、自分の事はどうでもいいから、何としても神様にお勇み頂けるような澄み切った心を持ち運ばせて頂かなければならない、というような、一寸した真実の理を積もんた処〈日々積み上げる処〉に早く行かなければならんと言うのやで。)

 

 

 

 

明治二十年三月二十二日 夜四時頃
刻限御話
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何よの事も、何から何の事聞き遁しする故に、堪えるに堪えられん。聞き遁さず、百度百度百度やない。堪えるに堪えられん。銘々それ/\早く、何の願、大抵の事はそれよりそれへ伝え。伝えるだけはせねばならん。いつまでも/\書いた如く、こういう事が聞いては伝え。出る前に伝え。
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(速やかに聞き分けて治めなければならない何世の事も分からず、何から何の事も聞きのがしをする故に、時旬が来れば、堪えるに堪えられん事に成ると言うのや。

神の言う事を一言も聞きのがさずして運んでこそ、思ってもみないような結構な末代の理が治まると諭した事は、百度や二百や度三百度やないで。

そんな重大な神の話を速やかに聞き分ける事が出来ないから、先々堪えるに堪えられんようになると言うのや。

銘々それ/\が一日も早くそれだけの理を聞き分けて、何の願いが先々の結構な道になって、何の願いが先々の恐ろしい道に成るという事を悟り取った上で、大抵の事は、それよりそれへと伝えるのが道というものであろう。

たとえ人が聞いてくれなくても、伝えるだけはせねばならんで。

いつまでも/\忘れんようと神が書き置いたさしづの如く、こういう事が改めなければならない処であるという事を、さしづの理に聞いては聞いては伝えるのが道やで。

今の心だめしの自由な道の間にそれぞれの尽くし運んだ理が、定まった末代の理として出てしまう前に、何事も伝えをせねばならんで。)

 

 

 


明治二十年三月二十五日(陰暦三月一日)
刻限御話
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さあ/\/\一日身に付き、三段の芽吹く治まり置く。今すっきり片付け。すっきりもうよき。もうか知らん、どうや知らん。分からん者すうきりという事、今話筆に付け置け。
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(さあ/\/\一日の心〈最も大切な神様の話を後回しにするような残念な心では無く、何事もその日の内に聞き分けて治めさせて頂こうとする速やかな心〉が身に付き、三段の芽が吹く処〈神様を信じ切る心、神様に全てをお任せする心、何事も神様の思惑通りに運ばせて頂こうとする心が、生涯末代定まった処〉に、思ってもみないような結構な末代の道か治まり置くと言うのや。

それだけの理を速やかに聞き分けて、今の間違いだらけの道をすっきりと片付けるが善いと言うのや。

すっきりと道を片付けるなら、もうどんな事も善きように治まるのやで。

何時まで経っても真実の理が治まらないような事では、結構な道が見えるのはもう直ぐか知らん、先々どうなるやも知らん、と思い悩むばかりであろう。

真実誠の神の道が分からん者には、そのような濁り心をすっきりと捨ててしまい、安心をして神にもたれていれば安心安全だという事を今直ぐにでも話してやり、何時何時までも忘れんようと筆に付け置けと言うのや。)

 

 

 


明治二十年三月二十五日 午前五時三十分
刻限御話

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さあ/\あちらこちら、摘まんだような事を聞いて居た分には分からんで。これしっかり聞き分けねば分からん。神というものは、難儀さそう、困らそうという神は出て居んで。今に始まった事でない。こゝまでほんに成程と思うた日もあろうがな。それ国々から先々まで、受け取りたる処もある。それ故渡すものが渡されなんだが、残念情無さ、残念の中の残念という。今に神が今に降がる、出ると言うた処が、承知出けまい。紋形の分からん処から、神がこのやしきに伏せ込んだ。さあこの元を分かれば、さあ知らそう。承知が出けば知らそう。承知が出けねばそのまゝや。さあ返答はどうじゃ。無理にどうせと言わん。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

さあ/\あちらこちら、摘まんだような事を聞いて居た分には分からんで。これしっかり聞き分けねば分からん。

(さあ/\あちらでもこちらでも真実誠の神の思惑が十分に分からない為に、摘まんだような事〈神様の教え通りの胸の掃除の道を運ばせて頂きたいと自ら願い出なければ、たった一つの救け一条の道をお連れ通り頂く事は出来ない。神様の思惑通りの胸の掃除の道をお連れ通り頂いて、長い年限の間に積み重ねた山のような親不孝の理を払って頂き、澄み切った心を取り戻さなければ澄み切った天の理は何も心に治まらず、何時まで経っても神様の思惑は分からない。神様の思惑が分からなければ道は何も始まらないが、その為に、想像で理を拵え、人の話を引用し、神様の御言葉の中の都合の良さそうな処をちょぃちょいと摘まんだようにして話すような残念な事〉ばかりを話しているが、そんな話を聞いて居た分には真実誠の神の道は何も分からんで。

こればかりは、この世を創め掛けた元の神が、人間の知る筈もない新しい天の道理を定め終えた上で、これまでとは全く異なる新しい神の一列支配の世界を始め掛けるというのやから、しっかりと胸の掃除をして貰った上で、しっかり聞き分けねば分からんと言うのや。)

 

神というものは、難儀さそう、困らそうという神は出て居んで。今に始まった事でない。こゝまでほんに成程と思うた日もあろうがな。

 

(神というものは、可愛い子供を救ける模様ばかり思うから難しい道も通させるのであって、理由もなく、難儀さそう、困らそうというような神は出て居んのやで。

こんな事〈人間は皆自分の力では一分一秒たりとも生きられないかりものであるが、そのような大恩を当たり前のようにして尚々恩を積み重ね、受けた恩も仇で返し続けている事によって心通りの悪因縁が積み重なり、この先は誰も皆人として生かせて頂く事も出来ないような事になっている。それにも関わらず、深い心の痛みに堪えられながら苦心算段の守護をして下さる親神様の誠真実によって、無理やり生かされているというのが事実である。それと同時に、その現実が、この世の存続を問い直す大問題と成っている。この世の存続を問う一大事であって、その元と成る濁り心をこの世から一掃しなければならない重大な時旬がもう直ぐそこまで来て居ると知ればこそ、実の子供である私達は、親神様の御心労を察し、大勢の兄弟を救けて頂く為の善きひながたと成って尽くすべく、せめて私一人だけでも神様の思惑通りの道を運ばせて頂きたいと願い出でるのが一つの為すべき道であって、ただ一つの恩返しの道である。その為のたった一つの根本的原理である処の、親神様に絶対的忠誠を誓う誠の精神が定まらない事〉は今に始まった事ではないのや。

何もかも捨ててあらゆる苦しみの道に堪えながら、ひたすら神の思惑通りの道を貫いて来た二十年の年限の理によって、これまでの道が出来て来たのであるが、それを見て、こゝまでもほんに成程と思うた日もあろうがな。)

 

それ国々から先々まで、受け取りたる処もある。それ故渡すものが渡されなんだが、残念情無さ、残念の中の残念という。今に神が今に降がる、出ると言うた処が、承知出けまい。

 

(ここまで来る間には、神が、それぞれの国々から先々の道に至るまでの広い世の中を、澄み切った心を求めて探し回った事により、何もかも捨てて道の為世界の為に尽くそうとする強靭な精神が、いずれ治まる一途な心を見定めて受け取り、長い年限掛けて育てて来たる処もあるのや。

これまでのこの道に置いては、天然自然に成って来るあらゆる艱難苦労の道に堪えて神の思惑通りの道を貫こうとする真実誠の二十年の年限の理さえ治まらず、それ故に、渡すべきもの〈あらゆる苦難の道に堪えて神様の思惑通りの道を貫こうとする誠の精神を救ける為の天の理の数々〉が渡されなんだが、それが残念情無さ、残念の中の残念と言うのや。

今に神が表へ現れる、今に神が降がる、誰も逆らう事の出来ない明らか鮮やかな天理を世界中に働かす為に、もう直ぐ神が出ると言うた処が、誰も皆容易には承知出けまい。)

 

紋形の分からん処から、神がこのやしきに伏せ込んだ。さあこの元を分かれば、さあ知らそう。承知が出けば知らそう。承知が出けねばそのまゝや。さあ返答はどうじゃ。無理にどうせと言わん。

(紋形の分からん処〈この世が存在する元の原因も分からず、何の為の道なのか、何を為せば治まるかも分からん処〉から、神がこのやしきに伏せ込んだのや。

さあこの元〈どうしてこのような道を創め掛けたかという原因と、末永く結構にお連れ通り頂く事を交換条件として私達に与えられた使命〉を分かれば、さあその為の真実誠の道筋を、納得の行くまで知らそうと言うのや。

成程そうであったか、それなら何事も神様の思惑通りに運ばせて貰わなければならない、と、承知が出来れば、必ず結構な末代の理が治まる天然自然の順序の道を知らそう。

承知が出けねばそのまゝや。

さあ返答はどうじゃ。無理にどうせとは言わん。)

 

 

 

 

内の者答「いかにも承知致しました」と申上ぐれば、神様より

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さあ/\しっかりと聞き分け。今までは大工と言うて、仕事場をあちらへ持って行き、こちらへ持って行た。それではどうも仕事場だけより出けぬ。そこで十年二十年の間に心を受け取りた。その中に長い者もあり、短い者もある。心の働きを見て、心の尽したるを受け取りてあるから、やりたいものが沢山にありながら、今までの仕事場では、渡した処が、今までの昵懇の中である故に、心安い間柄で渡したように思うであろう。この渡しものというは、天のあたゑで、それに区別がある。この通りに、受け取りてあるものがある。それを渡すには、どうも今の処の仕事場と言うた事を消して、本席と定めて渡そうと思えども、このまゝでは残念々々。さあさあ本席と承知が出けたか/\。さあ、一体承知か。
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さあ/\しっかりと聞き分け。今までは大工と言うて、仕事場をあちらへ持って行き、こちらへ持って行た。それではどうも仕事場だけより出けぬ。そこで十年二十年の間に心を受け取りた。その中に長い者もあり、短い者もある。

 

(さあ/\承知が出来たなら、しっかりと聞き分けるが善い。

今までは、世界中の心の普請を創め掛ける為の元の大工と言うて飯降伊蔵を引き寄せ、その為の仕事場をあちらへ持って行き、こちらへ持って行った。

それではどうも人間の仕事場だけの事より他の事は出来ず、神が求める肝心な事〈自ら求めて胸の掃除を願い出るような誠の思案を出させて頂く事や、世界導くひながたと成るような澄み切った思案を出す事であって、そのような精神さえ定まれば、それを世界中に写し出して多くの子供に同じ道を通させてやる事が出来る、というような、神様が最も願われる誠の心を出させて頂く事〉は出けぬのや。

そこで皆々が、度重なる社会の圧迫干渉に堪えながら真実尽くしてくれた十年二十年の間に、たとえどうなろうとも神様の思惑通りの道を運ばせて頂こうとする誠の心を受け取りたのや。

その中には生涯変わらぬ心を持って尽くした長いものもあり、一時的に大きな真実を定めて運んだ短いものもある。)

 

心の働きを見て、心の尽したるを受け取りてあるから、やりたいものが沢山にありながら、今までの仕事場では、渡した処が、今までの昵懇の中である故に、心安い間柄で渡したように思うであろう。この渡しものというは、天のあたゑで、それに区別がある。この通りに、受け取りてあるものがある。

 

(その数々の心の働きを見て、真実の心の尽したるを十分に受け取りてあるから、その返しとして、結構な道の理を渡したかったという処である。やりたいものが沢山にありながら皆々に渡されなんだのは、今までの仕事場では、人間の理ばかりがまかり通って居るから澄み切った天の理は容易に治まらず、無理に渡した処が、誰も皆、今までの昵懇の中でがある故に、心安い間柄で渡して貰ったもののように軽く思うであろう。

この渡しものというは天のあたゑであって、それに、それぞれの心の働きによって区別があるのや。

これまでの国々所々に置いても、この通りの心の働きによって〈何もかも捨ててひたすら神様に忠誠を尽くした誠の理によって〉、救けの為の不思議な天のあたゑを受け取りてある者があるのやで。)

 

それを渡すには、どうも今の処の仕事場と言うた事を消して、本席と定めて渡そうと思えども、このまゝでは残念々々。さあさあ本席と承知が出けたか/\。さあ、一体承知か。

 

(それだけのものを皆々に渡す為には、どうも今の処の仕事場と言うた事が邪魔をしているようだから、それを皆取り消してしまい、真実誠の神の思惑だけが働く澄み切った場を拵えなければならないのや。その為には飯降伊蔵を、真実誠の神の守護を受け渡す為の本席と定めて皆々に神のさしづを伝え、さしづの理を重く受け取ろうとする皆々の澄み切った心に、心通りの不思議な天のあたゑを渡そうと思えども、このまゝでは、どんな事も神のさしづ通りに治めようとする皆々の誠の精神が定まらんから、容易に渡す事は出来ず、残念々々と言うのや。

さあさあそれはさて置いて、飯降伊蔵を、不思議な天のあたゑを授ける為の本席として貰い受けるという事の承知が出けたか/\。

さあ、一体承知か。)

 

 

 

 

真之亮より、飯降伊蔵の身上差上げ、妻子は私引受け、本席と承知の旨申上ぐれば、引続いて
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一寸頼み置くと言うは、席と定めたるといえども、今一時にどうせいと言うでない。三人五人十人同じ同席という。その内に、綾錦のその上へ絹を着せたようなものである。それから伝える話もある。
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(一寸頼み置くと言うは、飯降伊蔵を、天のあたゑを授ける為の一時の席の台と定めたるといえども、常に神が入り込んで居る訳ではなく、今一時にどうせいと言うのではない。

神がさしづを渡す際には、三人五人十人同じ同席という。

その内〈一言の間違いも無く理を伝える為に、大勢で受け取る内〉に理を伝えるのであるが、さしづというものは、綾錦〈美しいものの形容であって、損得を考える事無く、ひたすら可愛い子供を救けようとされる親神様の何処までも深い誠真実〉のその上へ、絹を着せたようなもの〈絹は誰にでも優しく美しく心地よく触れながら長い年限耐え抜く丈夫な繊維であるが、綾錦のような美しい神様の守護を、誰にでも優しく美しく心地よく長い年限与え続ける事が出来るようにと、絹のような誠真実の理をまとわせたもの〉である。

それだけの事を皆々が承知して、しっかりと神のさしづを受け取るように成ったなら、それから伝える話もあるのやで。)

 

 

 

 

明治二十年四月二十四日 八時
刻限御話
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刻限過ぎ、上たる処の事でも、これ一つ処よう聞け。身の内悩む処、一時大望の処が分かり難ない。さあ/\幾重事情聞くとも時々。さあ/\詰んで/\まこと楽しみ思えども、身の内の処も良かろうか、もう一日したらすっきりと澄み切るも、これこそ十分急いて磨き出るで。十分急き待ち兼ね、真実知らす。切なみ刻限知らす。これだん/\、今まで尋ねも、前に肝心なる伝え取次々々、席にて十分止まる。何時なりと席にて尋ね。尋ねるに付、さあよう聞き分け。分からん。今までの処休息場、女共の皆寄り合うて、席に手が要るのやで。来たら早いて。互に十分の刻限は無い。それ/\この心受け取る。道理受け取れ。どうもよう思案。楽しみ深くというは、人に成程という。それより事情やで。言うて了う。
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刻限過ぎ、上たる処の事でも、これ一つ処よう聞け。身の内悩む処、一時大望の処が分かり難ない。

 

(刻限過ぎ〈このままでは末永く人として生かせて頂く事も出来ない自分自身の濁り心と、その根本原因である山のように積み重ねた悪因縁をすっきりと掃除して頂く為の苦労艱難のひながたの道《世界救ける為の真実誠の道の台と成って尽くす理〉を、自ら求めて運ばせて頂きたいと願い出て心通りにお連れ通り頂き、それによって与えて下さる苦難の道の中を、何時何時変わらぬ心で満足たんのう治めて運ぶ十年二十年の理を受け取って頂く為の定められた年限の理、刻限が過ぎれば〉、上たる処の事〈社会的地位の高い処、又自分ではどうする事も出来ないような大きな力によって起きて来る難題な事〉でも、これ一つの処によって治まるという処をよう聞け。

身の内の悩む処や、上たる処によって起きて来る色々な事情は、一時の大望の処によって治まるという事〈今一時の処は神様の一大事であるから、自分達の事は後回しにして神様の教え通りの道を第一に運ばせて頂こう、何もかも捨てて世界救けの為に尽くさせて頂きたい、というような大望な志しを定める事によって心通りの道を通させて下さるが、そうして神様の思惑を聞き分けて世界救けの為に尽くす理は世界第一の理であるから、邪魔になる身上の理や世上の理は皆吹き飛ぶという事〉が分かり難ないと言うのや。)

 

さあ/\幾重事情聞くとも時々。さあ/\詰んで/\まこと楽しみ思えども、身の内の処も良かろうか、もう一日したらすっきりと澄み切るも、これこそ十分急いて磨き出るで。

 

(さあ/\そのような澄み切った真実を定めて運んで居ても、何もかも直ぐに治まるというわけではなく、何時何時変わらぬ心で尽くす十年二十年の理を受け取って貰う為の、幾重にも重なった難しい事情を運ばなければならないと聞くとも、その時々に一つ一つ心を改め直して運ぶのやで。

さあ/\そのようにして度重なる困難に出会い、その度に真実の理を積んで/\積み上げてこそ、まことの楽しみの理が治まると思えども、人間の不安心は中々治まらず、身の内の処はもう良かろうか、もう一日もしたらすっきりと澄み切るかと思うような事も有るが、これこそ心の磨き処であるから、十分に急いて急いて神の思惑通りの道を運び、しっかりと心を磨き出るのやで。)

 

十分急き待ち兼ね、真実知らす。切なみ刻限知らす。これだん/\、今まで尋ねも、前に肝心なる伝え取次々々、席にて十分止まる。

 

(神は十分に急きて皆々の心の成人を待ち兼ねて居るのやから、どのようにして運んだら神様がお受け取り下さるかと尋ねてくれさえすれば、何時でも真実誠の神の思惑を知らすと言うのや。

何も困り事が無ければ誰も神の思惑など尋ねようとしないが、何より大切な神の話を後回しにして人間の思惑通りの道ばかり運び、心通りの事情や身上が起きてしまってからではどうしてやる事も出来ず、ただ満足たんのう治めて果たしの道を通り抜けるより他は無いと言う事しか出来ないのやから、何とか一日でも早く聞き分けて神の思惑通りの道を運ぶ事によって、世界導く為の善きひながたとして立ち上がれるよう守り育ててやり、世界の為に尽くしたこうのうの理によって、思ってもみないような結構な末代の理を授けてやりたいと願う神の切なみを刻限の理にて知らすのやで。

これまでだん/\積み重ねて来た親不孝の理や、今まで尋ねながら運んで来ても心を改められなかった残念な事情、前に肝心なる伝えを取次々々に尋ねても半信半疑で聞き流してしまった事も、席にて〈何事もさしづ通りに治めようとする誠の理によって〉十分に止まる〈治まる〉と言うのやで。)

 

何時なりと席にて尋ね。尋ねるに付、さあよう聞き分け。分からん。

 

(誰であろうとも、神様の思惑を教えて頂きたいという澄み切った思案を出すなら、何時なりと席にて尋ねるがよいと言うのや。

さしづの理というは、人間が神の思惑を尋ねるに付き、尋ね出る誠の心に結構な先々の理を治めてやろうとする天然自然の順序の理を諭すのであるが、さあどのような事も一時の苦しみの理に変えて救けるという処をよう聞き分けてくれ。

どんな事もさしづ通りに運ぼうとしても一向に事情が治まらないという事は、先々の大きな苦しみの理を今一時の小さな苦しみの理に変えて救けようとするからであり、又これまでの処で道に尽くした理を、もっともっと大きく育てて大きく返してやろうとするからであるが、そのような何処まで行っても人間の思うように成らない神の道の中を、変わらぬ一つの心で満足たんのう尽くす十年二十年の年限の理が治まれば、一時的な結果はどうであろうと、最短の方法で悪因縁の掃除がなされ、思ってもみないような結構な末代の理が治まるという事が分からんのや。)

 

今までの処休息場、女共の皆寄り合うて、席に手が要るのやで。来たら早いて。互に十分の刻限は無い。

 

(今までの処の神の休息場に置いては、女共のような道を運ぼうとする者〈女性は天性優しく母性的であって受動的であるが故に、目の前の幸せや家族の幸せを第一に考え、何もかも捨てて神様の教え通りの苦労艱難の道に突き進むというような、攻撃的、男性的、抜本的な道、神様が教え導いて下さる急速的な救け一条の道を速やかに運ばせて頂く事が出来難いが、そのような者〉ばかりが皆寄り合うて、出来るだけ事を荒立てないよう、事を穏便に治めて頂こうとするから、少々の荒療治を用いて速やかに救けようとする席〈さしづの理〉に、余計な手が要る〈その不安心もまとめて吹き飛ばしてやる為に、より困難な事情を与えてやらなければならないというような、望むべくも無い余計な手間が要る〉と言うのやで。

一日も早く弱い人間心を捨て切って、速やかに神の思惑通りの道を実践出来る強固な精神に改まって来たら、真実誠の神の道は早い事に成るで。

人間というものは、互いに皆無駄な苦労は一つもしたくないものであるが、何の苦労も無く、聞いただけで治まるというような十分の刻限の理は一つも無いのやで。)

 

それ/\この心受け取る。道理受け取れ。どうもよう思案。楽しみ深くというは、人に成程という。それより事情やで。言うて了う。

(山のように積み重ねた悪因縁の果たしの為と、真実誠の種蒔きの為に神が通させてやる処の、何処まで行っても人間の思うように成らん神の救け道に屈する事無く、必死に付いて来ようとするそれ/\のこの心一つを受け取って救けると言うのや。

そのような強固な真実が有ればこそ、より多くの苦難の道を通さてやろうとするのは、一日も早く澄み切った心を取り戻して世界導く為の真実誠の道の台となって貰い、真に助かる道理を受け取ってくれという事や。

どうしてもこうしても事情が治まらないという事は、守りに回ろうとする己の弱い心が、真実誠の神の道を遠ざけているのではないかという事を、よう思案してみるのやで。

楽しみ深くというは、何事にも負ける事無く神の思惑通りの道を貫いて来た誠の理が、人に成程と伝わってこそ楽しみというのや。

それより、どんな難しい事情も皆結構な事情に変わってしまうのやで。

今日は何もかも言うて了うで。)

 

 

 

 

明治二十年五月九日(陰暦四月十七日)午後九時
刻限御話
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さあ/\一寸刻限話、さあ/\どういう事、どういう道が付くやら分からん。急がし。どんな道が付くやら、ちゃんと分かりてあるで。何時やら分からんで。多くの人数が要るで。さあ、あっちもこっちも急がしいで。手が足らん。十分の道、どんと大きな道を造りゃ、ちゃんと備えを付けて置かねばならんで。今度は珍し道やで。さあ楽し。どういう水が出るやら。流れるとも分からん。何も彼も/\秋を合図に、どんな事も皆々この話して置かねばならんで。
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さあ/\一寸刻限話、さあ/\どういう事、どういう道が付くやら分からん。急がし。どんな道が付くやら、ちゃんと分かりてあるで。何時やら分からんで。

 

(さあ/\一寸やそっとではない強大な天理が働く刻限話を速やかに聞き分けたら、さあ/\どういう結構な事や、どういう大きな道が付くやら分からんと言うのや。

これから先は神の思惑通りの道を創め掛けると言うのやから、誰も皆急がしい事に成るで。

それによってどんな不思議な道が付くやら、神の方にはちゃんと分かりてあるで。

なれど、何時の事やら分からんで。)

 

多くの人数が要るで。さあ、あっちもこっちも急がしいで。手が足らん。十分の道、どんと大きな道を造りゃ、ちゃんと備えを付けて置かねばならんで。

 

(神が表へ出て明らか鮮やかな神一条の道を創め掛けたら、多くの人数が要る事に成るで。

さあさあ、この道無くしては誰も通れんという差し迫った世界に改めるのやから、あっちもこっちも急がしい事に成るで。

その日が来れば、どれだけ多くの救け人衆が居ても手が足らんという事に成るのや。

一寸先も通れないような者をしっかりと連れて通す為の十分の道、世界中を救ける為のどんと大きな道を造ろうとすりゃ、それまでにちゃんとした備えを付けて置かねばならん〈その為の道具となる多くの真実誠の用木を育てて置かねばならん〉であろう。)

 

今度は珍し道やで。さあ楽し。どういう水が出るやら。流れるとも分からん。何も彼も/\秋を合図に、どんな事も皆々この話して置かねばならんで。

(今度創まる新しい神の道は、天理から外れたら誰も通れないという珍しい道やで。

さあ間違った事は一つも許されない神の一列支配の世界に改めると言うのやから、胸がすくような楽しい道が創まるという事やで。

その為には、どうしても神の思惑に沿う事が出来ない濁り心をこの世から一掃しなければならないのやから、その為のどういう水〈道の邪魔になる濁り心をすっきりと洗い流してしまう為の強大な神様の御力〉が出るやらわからんで。

何時、恐ろしい水が流れるとも分からんと言うのや。

何も彼も/\秋〈秋は実りの秋であり、神様が丹精込めて育てて下さる真実誠の道の台が、道の為・世界の為に尽くさせて頂きたいと願い出たのであるが、その為の路銀として受け取って頂くべく、夫婦二人の命を天に供え、末代までも身も心も天に供え、世界中の人々の最下部と成って尽くさせて頂こうとする理によって与えられる苦労艱難の道の中を、満足たんのう貫いた二十年の年限の理の治まりの理であり、神様がその理を受け取って下さって、心通りの道を実現すべく、明らか鮮やかな世界救けの道を創め掛けて下さるという理であるから、神様に置かれては待ちに待たれた念願の理であって、真の実りの秋となる〉を合図に創め掛けると言うのだが、その日が来れば、どんな事も皆々この話の通りに成るという事を前もって話して置かねばならんのやで。)

 

 

 


明治二十年八月二十五日(陰暦七月七日)夜十一時
刻限
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さあ/\、持ち込む/\、真を知らす。長い間の年限待ち兼ねたであろう。退屈であったであろう。あちらでもこちらでも、こんな神の道、苦労でならなんだであろう。ちゃんと話が出て来るで。どういう道も通して来たで。皆神がしたのやで。長い道退屈であろう。あちらへ知らせ、こちらへ知らせ、こんな事とは聞いて居たなれど、こんな事とは官にも知らなんだ。この道よう忘れんと随いて来た。皆一同へ礼を言わす日も直きに来る。どんな事も皆神がして居たのやで。どういう事も、こういう事も、学者でも分からんで。一寸に分からん。どうしたらよい、こうしたらよいと、人間の心で出来る事は一つもあらせんで。人間の心で出けた事は一つも無いで。皆知らん事言う。皆聞いてどんな風が吹くも分からんから、道が分からん道を通して来たで。これからは、ちゃんと箒目が付けてやってあるような道を通す。今までゝ聞いたる事もあったであろう。又外れたる事もある。もう皆ちゃんと掃除目付けてあるで。今や早いで。ちゃんと荒切りして了もた。成る成らんもない。天よりちゃんと、西も東も皆抑えて了もたで。話の道は付けるで。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

さあ/\、持ち込む/\、真を知らす。長い間の年限待ち兼ねたであろう。退屈であったであろう。あちらでもこちらでも、こんな神の道、苦労でならなんだであろう。ちゃんと話が出て来るで。どういう道も通して来たで。皆神がしたのやで。

 

(さあ/\、何もかも捨てて道の為世界の為に尽くそうとする一途な心を受け取って、濁り切ったこの世界に真実誠の神一条の道を持ち込む/\と言うのであり、何時何時までも皆々を結構に連れて通す為の、真実誠の人の道を知らすと言うのや。

澄み切った真実の心がある者は、このような日が来る事を長い間の年限待ち兼ねたであろう。

退屈〈子供だましのような人間一条の道の中に居て、つまらなさや暇な為に飽き飽きする事〉であったであろう。

あちらでもこちらでも笑いものに成るような、こんな似ても似つかないにせものの神の道では、苦労でならなんだであろう。

なれど時旬が来れば、ちゃんとした神の話が出て来るのやで。

ここまで残念の理を積み上げたなら、これから先はもうどうでもこうでも神の話を聞き分けなければ誰も皆通れんという差し迫った事情に改める為に、どういう勝手な道も通して来たのやで。

人間がしていたのではなく、どんな事も皆神がして居たのやで。)

 

長い道退屈であろう。あちらへ知らせ、こちらへ知らせ、こんな事とは聞いて居たなれど、こんな事とは官にも知らなんだ。この道よう忘れんと随いて来た。皆一同へ礼を言わす日も直きに来る。どんな事も皆神がして居たのやで。

 

(真実誠の神の道を運ぼうとする者にとっては、これまでの長い道中は余程退屈であったであろう。

最後には結構な道が治まるという事を、あちらへ知らせ、こちらへ知らせて居た事によって、こんな事に成るという事は聞いて居たなれど、こんな事とは〈時旬が来れば、問答無用の明らか鮮やかな神一条の道に豹変するという事とは〉、感覚的にも、直観的にも知らなんだであろう。

これまでの長い年限の中、このような情けない人間一条の道に振り回されながら、よう真実誠の神の道を忘れんと随いて来たなあ。

変わらぬ一つの心を持って道の為世界の為に尽くして下さった理によって、これだけの結構な道を神様が創め掛けて下さったのだと、皆一同へ礼を言わす日も直きに来るで。

必ずその日を迎える為に、どんな事も皆神がして居たのやで。)

 

どういう事も、こういう事も、学者でも分からんで。一寸に分からん。どうしたらよい、こうしたらよいと、人間の心で出来る事は一つもあらせんで。人間の心で出けた事は一つも無いで。皆知らん事言う。

(神が為す事は、どういう事も、こういう事も、一つの目的に向かって小さな理を一つ一つ積み上げる事ばかりであって、その天文学的な道理は学者でも分からんで。

はるかな先々を見通して、何処にも間違いは無い事を見定めた上で創め掛ける神一条の道であり、必ずそう成らなければならないという裏の理を一つ一つ積み重ねる天然自然の道であるから、一寸やそっとには分からんのや。

どうしたらよい、こうしたらよいと思っても、長い年限堪え抜いて一つ一つ裏の理を積み上げようとしないような人間の心で出来る事は一つもあらせんで。

これまでも、人間の心で出けた事は一つも無いで。

なれど、そんな事は皆知らん事だと言うであろう。)

 

皆聞いてどんな風が吹くも分からんから、道が分からん道を通して来たで。これからは、ちゃんと箒目が付けてやってあるような道を通す。今までゝ聞いたる事もあったであろう。又外れたる事もある。

 

(皆神の話を聞いて居るようでも、少しの人間思案も出さずしてそのまま素直に受け取る事は出来ず、先々どんな風〈神様の話を空ごとに聞いて居るような残念な者を、後々の道の為、世界の為に、この世からすっきりと片付けてしまわなければならないという神様の大風〉が吹くとも分からんような事であるから、何が何でも神の話を聞き分けなければ誰も通れんという神の一列支配の世界に改めてやって、有無を言わせず連れて通してやらなければ誰も救けてやる事は出来ないのであり、それだけの行き詰った理を拵える為に、このまま行けば先々の道がどんな恐ろしい事に成ってしまうか分からんというような、人間の勝手な道を通して来たのやで。

なれどこれから先はちゃんと箒目が付けてあって、転落防止の安全策がやってあるような道を通すで。

今までゝも、このような話を聞いたる事もあったであろう。

又聞いては居ても、馬の耳に念仏で、外れたる事〈真実誠の神様の話が心の奥に届かないような事〉もあるであろう。)

 

もう皆ちゃんと掃除目付けてあるで。今や早いで。ちゃんと荒切りして了もた。成る成らんもない。天よりちゃんと、西も東も皆抑えて了もたで。話の道は付けるで。

 

(もう皆ちゃんと掃除目〈そんな道の為にならない濁り心を、すっきりと片付けてしまう為の目印〉が付けてあるのやで。

今や早いで〈もう直ぐそこ迄来ている直近の未来に置いては、これだけの神の話が急速に実現する事に成るで〉。

その日の為に、もう何もかもちゃんと荒切りして了もうたと言うのや。

成る成らんもない、皆々が長い年限積み重ねて来た残念の理によって、どうでもこうでも神の思惑通りの道に成るのや。

そうなるように、天よりちゃんと神が働いて、西も東も皆抑えて了もたのやで。

人間の思惑には一切関係無く、神の話通りの道はちゃんと付けるで。)